HanaHana日記 II のはじまり

ここは[HanaHana日記 II ]です。こちらに引っ越して継続いたします。

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愛犬黒ラブの"Hana"と共に山野草の観察に各地の野山を歩き回った記録を[HanaHana日記]として2006年以来書いてきましたが、このたび規程の容量10,000MBを使い切ってしまい、これ以上続けることができなくなってしまいました。
そこで、[HanaHana日記 II]としてその続きを新しいブログとして続けていくことにしました。「HanaHana日記 」 I と II の互換は面倒になりますが、続けるにはこの方法しかないようなのです。
また、2012年に黒ラブ"Hana"はチョコラブ"Amati"にバトンタッチし、"Hana"の散骨をしながらのフラワーウオッチングを続けてきた記録です。

2026年7月18日 (土)

今年三度目の危機ーーそれでもアマティは立ち上がった

アマティに、今年になって三度目の危機が訪れた。

昨日の朝のお散歩から帰った後から呼吸が速く、苦しそうにしている。「酸素を用意しなければ」と思い始めていた。

これまでは後ろ足に力が入らず、階段はもちろん、平地でも後ろ足を引きずって歩くことがあった。ところが午前中、突然、前足にも力が入らなくなった。立つことも、お座りをすることもできない。前足も後ろ足もツルツルと滑り、体を支えられなくなってしまった。

仕方なく横になっていると、昼過ぎ、突然全身に痙攣が起きた。時間をおいて二度も繰り返したので、私たちは息をのんだ。

すぐ病院へ連れて行きたかったが、診察時間外だった。この日は私たち自身の病院の予約もあり、さらにチェロのレッスンが二人入っていたため、結局、私の手が空いたのは18時過ぎだった。

急いで病院へ向かう。

痙攣は治まっていたものの、体重はまだ28kgある。妻と二人で抱え上げ、ジムニーの荷室へなんとか寝かせる。病院に着いてからも、車から降ろすだけで一苦労だった。

検査結果は厳しかった。

  • レントゲンでは、7月7日より肺炎が悪化している。
  • 血液検査では炎症反応はほぼ改善している。
  • 痙攣は脳の障害による可能性がある。

そこで先生と相談した結果、前回効果のあった抗生物質を続けるか、あるいはステロイドを使うかで悩んだ末、異例ではあるが両方を同時に投与することになった。

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待合室でぐったりしているアマティ。しかし、大好きな先生の姿を見つけると、うれしそうな表情を見せた。

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この子は、ご飯に薬を混ぜても、それはそれは器用に薬だけを器から出してしまう。

だから薬を飲ませるときは、いつも知恵比べだ。

しかし今回は、決定的な秘密兵器がある。

「いつかこんな日が来る。」

そう思って、何か月も前から冷凍庫に保存しておいたものだ。

それはグリーントライプ。蝦夷鹿の胃を生のまま冷凍した犬用食材である。

缶詰も用意してあるが、さらに生のものまで取り寄せておいた。

これが、とにかく臭い。人間には頭がクラクラするほどの強烈な匂いだ。

ところが犬にはたまらないらしい。封を開けた途端、飛び付いてくる。

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これが熱処理をしていない、生のグリーントライプである。まさに野性そのもの。匂いも迫力満点だ。

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匙を近づけた瞬間、ぐったりしていたアマティがハッと頭を上げ、その匙へ向かって突進してきた。

こちらは熱処理されたグリーントライプの缶詰。
先代のHanaが食べていた頃のグリーントライプ缶詰は猛烈な匂いだったが、十五年ぶりに開けてみると、あの野性的な臭気はほとんどなくなっていた。

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晩ご飯は、生のグリーントライプと缶詰を混ぜ、そこへ錠剤を忍ばせ、さらにいつものフードを加えた。

「ちょっと多いかな」

そう思いながら出してみると、なんと薬ごと完食。器まできれいに舐め尽くした。

ふと見ると……

立って食べているではないか。

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「もっとくれ!」って顔してますよ!...

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このあと、妻と二人で道路まで抱えて行き、支えながら歩かせると、二、三回に分けて長い長いオシッコをした。

そして就寝。

夜中には二、三度寝場所を変えたようだ。私が目を覚ますたび、「今度はどこへ行った?」と家の中を探すことになった。

さて、今朝。

まだ立てないように見えたので、二人で抱えて道路まで連れて行くと、なんとトコトコと歩き始めた。

50メートルほど歩いて草ぼうぼうの空き地へ着くと、安心したように排尿。

出る、出る、出る。

よほど溜まっていたのだろう。

 

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お家に帰ったらお水をがぶ飲み

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お水のお代わりを要求

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薬が効き始めたようだ。

抗生物質が効いたのか、それともステロイドなのか。それはわからない。

どちらも長く続けられる薬ではないだろうし、不安は消えない。

それでも、こんな表情のアマティを一日でも長く見られるなら、それだけで十分だ。

今は、ただ祈るしかない。

2026年7月13日 (月)

ご先祖さま、お帰りなさい

松下家としては、江戸時代中期に始まった松屋半蔵の名が記録に残っている。それ以降は過去帳をなくしてしまったため、何人の霊を弔っているのかはわからない。

父の代に墓を区画整理した際、何体かの土葬の跡が見つかったらしいが、それが松屋あるいは松下のだれのものなのかもわからない。

そんなわけで、わが家の盆(7月)には、おおぜいのご先祖さまがこの家に集まってくるはずなのだが、ほとんど実感がない。というより、わたしの代で「墓じまい」を考えざるを得ない状況になっている。

妻は三人姉妹の長女だが、昨年、実家は永代供養を済ませ、墓じまいを終えた。

だからこそ、わたしが動けるうちは、ご先祖さまを自宅へお迎えする盆の行事だけは続けていきたいと思っている。

この地域では、入り盆の13日に迎え火を焚く家が多いようだが、わたしは父から、入り盆の前日の夕方に迎え火を焚くよう教えられた。

「盆の入りの初日の夜に迎え火をするのは失礼だ」という考えだったのだろう。

ご先祖さまの霊を夜のうちに迎え、わが家の場所をはっきり知らせておく――そんな意味があるのかもしれない。そして送り火は、ご先祖さまにこの家でゆっくり過ごしていただいたあと、13日の夜にお送りすることになる。

 

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今年も勢いよく松明を焚いたのだが、火の勢いがなんとも面白い。

毎年の行事ではあるが、こんな写真が撮れたのは初めてだ。

もしかしたら、いたずら好きのご先祖さまが、もう来られていて悪さをしているのかもしれない。

次の写真は、もっとコワイ。

アマティの背中に火が付いているゾ!……

ご先祖さま、それだけはやめてくだされ。

この三日間、毎日ちゃんと線香をあげますから……。

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2026年7月10日 (金)

さぁ、トーサン、引っ張って!

アマティは朝のお散歩では、必ずと言っていいほど十二双川に入りたがる。きれいな水だが、泳げるほどの深さはない。

次の2枚の写真は、今から6年前、8歳のころのものだ。

川に差しかかると、四つ足を踏ん張って動かない。リードを離してやると、川の中を走り回ったり、しゃがみ込んだりと好き放題遊んだ挙げ句、自分でヒョイと道路へ飛び上がってきた。クルマがこないかヒヤヒヤである。

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2枚目の写真は、いちばん深く流れも速い場所だが、助走も付けず、その場跳びで軽々と上がってくる。

この子は、「自分で戻れないところには決して立ち入らない」。それが、わたしのちょっとした自慢だった。

しかし、年を重ねると、そんなことは言っていられない。

「川には入りたい。でも後ろ足が利かなくて、自分では飛び上がれない。それでも入りたい」

そんな顔でわたしを見上げるのである。

仕方なく、子犬のころと同じようにリードを付けたまま「よし!」と言うと、大喜びで川へ飛び降りる。

普段は短めのリードを使っているので、勢いよく引っ張られると、今度はわたしが川へ引きずり込まれそうでちょっと怖い。

もっとも、もう昔のように走り回ることはできない。その場にしゃがみ込み、水を飲みながらお腹を冷やして、それだけで満足そうである。

さて、「さぁ、帰ろう」。

立ち上がらせて飛び上がる瞬間にリードを引いてやると、首輪が抜けないように自分で首の向きを決め、力が掛かりやすい角度を選んで道路へ上がってくる。そのあたりは、まだなかなか賢い。

ところが最近は、その様子が変わってきた。

前足を縁に掛けると、それ以上は何もしない。

こちらを見上げて、

「さぁ、トーサン、引っ張って!」

そんな顔をするのである。

とうとう後ろ足は、自分でも諦めたらしい。

リードだけでこの巨体を引き上げるのはなかなか大変だが、幸い前足だけはしっかり使ってくれるので、何とか道路まで戻ることができる。

アマティは散歩コースを自分で決めている。日によっては十二双川へ行かないこともあるが、そんな日は途中の側溝(排水路)に入って満足している。

このあたりの側溝には生活排水は流れ込まず、あちこちから天然の井戸水が流れ込んでいるので、水は驚くほどきれいだ。

これからは、こんな冷却方法が主役になるのだろう。

でも、川から上がることだけは、もう自分ではやらない。

「トーサン、そこはよろしく!」

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2026年6月28日 (日)

犬が寿司を食う話

アマティがグルメに誘われて危機を乗り越えた話は何度かしてきた。

これまで、おいしい肉を食べて元気を取り戻した経緯を述べてきたが、ここで忘れてはいけないのは、いや、肉だけではない。魚、それも鯖の押し寿司こそ、一番の立役者ではなかったかという話である。

確かに、高価な肉を食べてアマティは一命を取り留めただろう。しかし、生死をさまよったおよそ一か月の間に、彼は三度も鯖の押し寿司を食べ、そのたびに食欲を復活させたのである。

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犬が寿司を食うなどという話は聞いたことがない。もしかしたら食べさせてはいけないものかもしれない、とも思った。

ましてや鯖である。青魚である。

しかし、この際そんなことはどうでもよかった。「食べられるものなら何でも食べさせてあげたい」。ただその一心だった。

アマティの顔の前へ鯖の押し寿司を持っていくと、その瞬間、目つきが変わった。まさに野生の目が戻ってきたのである。

ところが、そんな時ですら、わたしは長年の習慣で、とっさに「待て!」と言ってしまった。

その瞬間、アマティの目が、みるみる悲しそうな目つきになった。

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「あっ、しまった」

そう思った。今はそんな躾けをしている場合ではない。

あわてて「よし!」と言うと同時に、アマティは鯖の押し寿司にかぶりついた。こんな時でさえ、わたしの指には決して噛みつかず、寿司だけを口の中へ運んでいく。その姿を見て、長年ともに暮らしてきた、この子らしさを改めて感じた。

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押し寿司だから、ご飯の量もかなりある。それを三貫平らげると、アマティは少しずつ食欲を取り戻していった。

今では、かつて絶食状態だったことが嘘のように、朝も夕もモリモリ食べている。

肉のおかげで命をつないだことは間違いない。

しかし、わたしは今でも思う。

最後のひと押しをしてくれたのは、鯖の押し寿司だったのではないか、と。

2026年6月26日 (金)

新聞はボクが持っていく

アマティは5月に入ると体調が急激に悪化した。大好きだった散歩も嫌がるようになり、食事も満足にできなくなった。

ついに、わたしたちはアマティを留守番させて山へ行くようになった。しかし、「アマティが家で必死に病魔と闘っているのに、わたしたちだけ楽しんでいていいものか」という思いが募り、願掛けのような気持ちで山歩きを一切やめた。それでも、アマティの体調はなかなか良くならなかった。

動物病院にも何度も相談し、レントゲンや内視鏡、血液検査などを受けたが、病名は最後まで確定しなかった。

ただ、まったく食事が取れなくなった頃のレントゲンで肺に炎症が見つかり、それからは抗生物質による治療が始まった。

「いよいよ厳しいかもしれない」と思い始めた頃、アマティのお見舞いに Saito Viande のローストビーフをいただいた。

試しに口元へ持っていくと、なんとパクリとかぶりついた。何日ぶりかの食事だった。

それをきっかけに、笑助の焼き豚、いただいた肉の缶詰、さらに牛の第二の胃袋「トライプ」の缶詰(高級料理ではトリッパとして知られる部位)などを次々と平らげるようになり、少しずつ元気を取り戻してきた。

わたしたちでさえ滅多に口にできないごちそうを次々と食べ尽くし、冷凍庫には非常時に備えてトライプの生肉まで眠っている。

これでは、もしわたしが息も絶え絶えになったとき、こんなごちそうを次々と出されたら、生き返ってしまうかもしれない。

抗生物質が終わって二週間近く経つが、アマティは日に日に力強さを取り戻してきた。

その一番のバロメーターは、階段の上り下りである。

最もひどかった頃は、わたしと妻で30キロの巨体を抱え、二階まで運び上げる日が何日も続いた。古い家なので階段は狭く、しかも急で、想像以上の重労働だった。

少し元気が戻ると、一人がリードで上から引っ張り、もう一人がお尻を支えながら階段を上がるようになった。

さらに回復すると、リードを付けるだけで自分の力で上がれるようになり、ついにはリードなしでも階段を上れるまでになった。

階段を下りるときは相変わらず前足で体を支え、後ろ足は滑るようについてくる。これは加齢による後ろ足の衰えで、今回の体調不良とは別の問題のようだ。

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ここまで登ると階段は直角に折れ、さらに勾配を増す。

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こうしてアマティは、自力で二階まで上がれるほどに回復した。

さて、この日、朝の散歩から帰って二階へ上がろうとすると、「新聞はボクが持って行く」と言い出した。

以前は毎朝、新聞を二階へ運び、カーサンからお駄賃をもらうのがアマティの日課だった。きっと体調が良くなり、その頃のことを思い出したのだろう。新聞を口にくわえ、階段へ向かった。

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朝は小雨で薄暗く、写真は少しピンぼけになってしまった。

それでも、新聞をくわえたまま自力で二階まで上がってきた、うれしい記録である。

アマティがここまで回復したことが、本当にうれしい。

もちろん、大きな波はときどき押し寄せる。その波が完全になくなったわけではない。

しかし、その周期は徐々に狭くなり、回復するまでの時間も長くなっているのかもしれない。

2026年6月22日 (月)

夏の名物[みょうが蕎麦]

久しぶりでそば処「こなや」に入ったら今年も季節料理のみょうが蕎麦があった。

わたしは迷わず[冷]にしたのだが、妻は昼時の混雑でクーラーの効いた待合室に並びすぎて冷えてしまったらしく[温]だというので、温・冷をそれぞれ注文した。

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左が[冷]で右が[温]

みごとなまでに薄く細く刻まれたミョウガが蕎麦の上に山になって乗っているが、見た目は同じでも全くの別物。
見た目で1つだけ違うのは、冷たい蕎麦には山葵が添えられていたことだ。

冷たいみょうが蕎麦はシャキシャキ感が心地よく大変おいしくいただいた。妻に温かい蕎麦の味を利くと「おいしかった」と言っていたが、おそらくミョウガのシャキシャキ感は[冷]ほどはなかったんではないかと想像する。
好きだな、みょうが蕎麦。

2026年6月21日 (日)

麵喰いアマティ

アマティは麺類がことのほか好きなようです。
麵には目がないと言った方が正しいかもしれない。
食いっぷりからも察せられると思います。

まずはラーメン

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次は蕎麦

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これはスパゲッティ

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麵喰い百面相

2026年6月20日 (土)

クリちゃん預かり大作戦

クリちゃんを半日預かることになった。

クリちゃんは大変しつけがよく、頭のいい子だ。

ただし、訳あってわたしはクリに嫌われていて、あまり懐いてくれない。多少の心配はあったが、実際にはおやつをあげることでその問題はクリアできそうだった。

しかし、もっと心配なのは、この子には何でも口にする悪癖があることだ。

そのためクリちゃんの家では、クリの届くところには一切物を置いていない。ところがわが家ときたら、クリが喜びそうな物が手当たり次第にゴロゴロしている。かといって、それらを全部片付けるのはほとんど不可能だ。

さて、クリを部屋に迎えた。

お互い少々緊張していたが、とりあえずクリをリードでピアノの椅子につなぎ、部屋の中を好き勝手に歩き回らせないことにした。

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これは名案だった。

クリはほとんど移動できない代わりに、何かを口にする心配もない。

これに味をしめ、今度はクリとアマをリードでつなぎ、アマティに面倒を見させることにした。

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グッドアイデアだったのだが、彼らにとっては結構ストレスがたまるらしい。そのうち二人とも落ち着きをなくしてきた。

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そこでようやくクリを解放し、目を離さずに様子を見ることに切り替えた。

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毎晩、城北公園で顔を合わせている仲だ。心配するまでもなく仲良くやっている。それどころか、いたずらをするでもなく、とてもいい子ではないか。

どうやら杞憂に終わったようだ。

さあ、クリママのお迎えだ。

クリはわたしの車に飛び乗って大喜びしている。この子には、ママを迎えに行くことがちゃんと分かっているのだ。

そしてママに会えたときの喜びようを見ていると、やはり気が休まらなかったのだなと思う。

2026年6月19日 (金)

夫婦げんかは犬も食わない、はずだった

わたし達も世間並みには夫婦げんかをするのですが、よく言われる「夫婦げんかは犬も食わない」というのは本当なのか? というのが今回のお話です。

実は、愛犬アマティの母方の実家は、私が昔からよく知っているお宅です。お父さんがご存命のときには、アマティの母、祖母、きょうだいたちと、広いお庭を走り回ったり、また、ウチにてきては大きな池にズボズボ入ったりしてよく遊んだものでした。

そんなある日、飼い主さんから衝撃的な話を耳にします。 「ウチの子達ね、私たちが夫婦げんかを始めると、ものすごい勢いで吠えてケンカをやめさせるのよ」

まさか、いくら賢いラブラドールだからってそれはないでしょう……。半信半疑の私を見て、ご夫婦はその場で大声のケンカを実演してくれました。さらにご主人がすりこ木棒を振り上げた瞬間、なんとラブたちが一斉にご夫婦に向かって吠え掛かってきたのです! これには本当に驚きました。

「夫婦げんかに命がけで割って入る血統」

そんな環境で育ったアマティですから、我が家では「アマティの前では絶対にケンカをやめようね」と心に誓い、穏やかな生活を続けていたのです。――が、今回ばかりはいけなかった! ついつい二人とも大声を出し、ものを壊し、蹴飛ばし、久々の大げんかに発展してしまったのです。

激化するバトルの最中、私の頭をよぎったのは「ヤバイ、このままではアマティにやられる(襲われる)!」という恐怖。私は大げんかを続けながらも、視線はアマティの様子を必死に観察していました。

初めのうち、アマティは「またやってるよ……」という目つきで私たちを見つめていました。ケンカが激しくなるにつれ、ソワソワと落ち着きがなくなります。「くるか? いよいよ実家の血が騒いで止めにくるか!?」と身構えた、その時です。

彼は、おもむろに立ち上がりました。 牙をむくこともなく、吠えることもなく、ただただ「……くだらねえ」と言わんばかりの超・軽蔑の眼差しを私たちに向けると、私たちの背後をそおっと通り抜け、静かに別の部屋へと消えていってしまったのです。

激しい怒号の中に残された、静寂と冷気。

「なんだ、血筋は争えないっていうけど……全然争う気ないじゃん!!」 期待した「実家のDNA」はどこへやら、想定外の『完全スルー』という冷徹なオチに、ケンカの熱もすっかり冷めてしまったのでした。

(という、実になんとも言えない結末でしたので、今回は写真はありません)

2026年6月16日 (火)

あれ? 音程高いぞ!

チェロを弾き始めて65年、わたしも80を超えた。

以前から耳が遠くなり、周囲には迷惑をかけている。最初は右耳の高音と低音が少し聞き取りにくい程度だったが、今では右耳はほとんど役に立たない。左耳の聴力も落ちているようだ。

高音から聞こえなくなることはよく知られているが、困るのは「自分がよいと思っている音が、若い人にも同じように聞こえているとは限らない」ということだ。

そんなことを考えながら弾いていたある日、ふと気づいた。

「あれ? 音程が高いぞ」

自分では気づかなかったが、どうも全体的に音を高めに取っているらしい。久しぶりにチューナーを引っ張り出して測ってみると、やはり高い。

老化のせいなのか、難聴のせいなのか。気分が高ぶっているのか? それとも近年のピッチ上昇の影響なのか。理由はわからないが、このままではまずい。

そこでチューナーの出番である。

譜面台の上に置けば見やすいのだが、楽譜の邪魔になる。そういえば小さなクリップ式チューナーがあったはずだと思って探したら、二つ出てきた。

まずクリップ式なので駒に取り付けてみた。しかし最近のチューナーは少し重い。駒に付けるのは気が引けるので、今度はテールピースに付けてみる。

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駒に付けるのは音響的にまずいだろうと、テールピースに付けることにする。

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測定は問題ない。だが今度は位置が低すぎて見づらい。

そこで思いついた。

譜面台の端に取り付けたらどうだろう。

楽譜の邪魔にならないし、楽器の振動にも影響しない。もっとも、このチューナーは本来そんな使い方を想定していない。ちゃんと測定できるのか少々不安だった。

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ところが、まったく問題なかった。

これなら練習中に「あれ?」と思ったとき、ちらりと見るだけで確認できる。

しかし新たな疑問が生じた。

このチューナーは、チェロの音で振動した木製譜面台から信号を拾っているのだろうか。

もしそうなら、プラスチック製や金属製の譜面台ではどうなるのだろう。

ちょうど金属製の譜面台があったので、試してみることにした。

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金属でもしっかり正確に作動したぞ。

何十年も前の製品だが、たいしたものだ。

ところで、この二つのチューナーは表示方式がまったく違う。一方は針式、もう一方はストロボ式である。

このストロボ式が、わたしにはとても使いやすい。表示が明るく見やすいし、何よりビブラートに強い。

高音にビブラートをかけると、針式では表示がフラフラ揺れて音程を読み取りにくい。ところがストロボ式では、なぜか安定して正しい音程を示してくれる。

ビブラートの揺れをうまく平均化しているのか、あるいは別の仕組みなのかはよくわからない。しかし実用上は非常に頼もしい。


 

 

 

 

80を過ぎると、自分の耳を信用し過ぎるわけにもいかない。そこで時々、こうしてチューナーに意見を聞くことになる。

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